Chronophobia

作詞:咲人 作曲:咲人

枯れた花の手触りがまだ
指先から離れない
悲観も楽観も飲み込んで
時計は回る

現実味を感じないのは
あまりにこの世界が
小説より奇異なるものに溢れすぎて

この感覚は夢想か
それとも過去の欠片か
曖昧な境界線を探して

あれは少年の日見た夕暮れ
移り変わる折々が
変わらずそこにあるものとばかり

いつかアスファルトに視線落とし
空を見上げなくなった
時に攫(さら※ルビにしてください)われ もう戻れないと知る

正弦波のよう繰り返す
偶像と虚像の群れ
強すぎる正義を使うのは正しいのか

たとえ重さが違えど
釣り合いが取れるように
錆びた天秤はもう動かない

やがて少年は大人になって
嘘偽りを憶えた
それが世界を生き抜く術だと

きっと弱い自分を守るため
人を信じ過ぎぬよう
「疑い」という鎧を纏(まと※ルビにしてください)って

そして不自由の無いこの日々に
ひとつ涙が零れた
これがあの時望んだ未来なのに

コメントを投稿する

コメントを見る

BACK