「NIGHTMARE TOUR 2014 NAMELESS」 ライブレポート
11月27日の中野サンプラザからスタートした“NIGHTMARE TOUR 2014 NAMELESS”。ファイナル(=12月6日の仙台イズミティ21)直前の12月5日、東京公演がZepp DiverCityで行われた。おなじみ、ハロウィンのテーマソングが流れ、ほどなくSEに乗ってメンバーが登場する。YOMIはモード系でシックに、RUKAはモノトーンながら動きやすいスタイル、Ni~yaはダークなヒョウ柄ベースの衣装で、まさにロッカーらしい出で立ち。柩は今回、衣装以上にメイクに注目が集まった。まるでバットマンの悪役、ジョーカーのようなメイクが完璧。咲人の衣装は……これはのちに触れるとしよう。
1曲目にプレイされたのは「パンドラ」。ヘヴィーなナンバーでの幕開けに、一気に波打つオーディエンス。続く2曲目も「DIRTY」で、これはもうブチ上がるしかないという展開。3曲目には「ジャイアニズム天」が飛び出し、ライブ後半のようなムードに包まれる。
3曲演奏したあと、「今年最後の東京でのライブになります。今日がライブ納めの人はどのくらいいる?」と、YOMIがオーディエンスに語りかけた。しかし、手を挙げたのは全員ではなく――「半分くらいは他のバンドでシメちゃうってことですね(苦笑)。ショックだな~」と本音もポロリ。とはいえ「最後まで暴れ倒していきたいと思います!」と、煽り、次のブロックへ。ここでは「Dizzy」「UGLY DUCK'S WILL」などを披露したが、とにかくこの日のセットリストは幅広いという印象。ハードな選曲に場内の熱気は上昇するばかり。しかし、中盤のMCではYOMIが時事ネタを投入。なんと、彼の大好物であるペヤングの一件をからめ、「あれは食品業界では、一番やっちゃいけない! あってはいけない!」と語りながら“あってはいけない=「TABOO」”という流れで「TABOO」へ。このMCには場内の笑いを誘ったものの、イントロが始まると曲の持つダークな世界へ瞬時に移行する。この日のメニューの中では最新音源になるのだが、ライブでの盛り上がりは秀逸。今後も鉄板の曲になりそうだ。かと思えば、「シアン」「ネオテニー」など、懐かしいナンバーも飛び出して、ファンを喜ばせた。
後半のブロックは「Cherish」から始まり、「愛憎ロンド」や「404」で、熱量がグイグイ上がっていく。このあたりのパワフルな流れは圧巻。
本編も大詰めが近づくと、ここでYOMIが「ナイトメア、来年15周年を迎えます!」と発表。2015年に向けての期待をふくらませた。
ラストブロックはヘヴィーなサウンドとキャッチーなサビを要する「Can you do it?」で派手に展開。この曲が好きだというファンも多いに違いない。本編ラストに選ばれたのは「SUPER BOOGER MAN」。「TABOO」のカップリング曲であり、柩と咲人のワイルドなコーラスの掛け合いがカッコいいナンバーだ。攻め曲で本編が終わると、アンコールへ。
メンバーがステージに戻るとほどなく、YOMIが紹介した曲は……「Melt into blue sky.」。多くの観客にとっては、嬉しい予想外だったとみえ、曲紹介のあとには歓声があがる。アンコールではさらに、くだけたMCで場内の空気がなごむ。なんと、咲人がまさかの衣装の秘密(シャツがロンパース状態になっていること)を暴露。このあと、シリアスな空気に戻れるのか……と案じたが、ラスト2曲の「Nadirecur」「自傷(少年テロリスト)」で、攻撃的なパフォーマンスで観客を挑発。ラストはフロアを揺らせて締めくくった。2015年1月7日にはニューシングル「blur」のリリースも控える彼ら。15周年は、出だしから賑やかな話題で盛り上がりそうだ。
SET LIST
01.パンドラ
02.DIRTY
03.ジャイアニズム天
04.Dizzy
05.UGLY DUCK’S WILL
06.極上脳震煉獄・弌式
07.TABOO
08.シアン
09.ネオテニー
10.Cherish
11.愛憎ロンド
12.404
13.Can you do it?
14.VERMILION
15.SUPER BOOGER MAN
ENCORE
01.Melt into blue sky.
02.Nadirecur
03.自傷(少年テロリスト)